国際研究集会2019 多言語化する学校とバイリンガリズム―フランス・カナダ・日本
日時 2019年3月9日(土)(10:00 – 18:00)
会場 立命館大学立命館いばらきフューチャープラザ カンファレンスホール
参加費 資料・機器代500円 同時通訳あり
集会サイト:http://www.flae.h.kyoto-u.ac.jp/kaken2018/
参加申込み:https://goo.gl/forms/saIBriyiU6fSg7BM2

開催趣旨
 日本では小学校での外国語活動が2020年より教科化され、小学校では英語を教えることのできる教員の育成や確保が課題となっています。また中等教育を含む英語教育では「4技能」が強調され、コミュニケーション・スキルの獲得が教育の目標の一つとしてますます強調されつつあります。一方で日本に居住する外国人児童生徒はおよそ8万人を数え、日本語を第一言語としない子どもを迎える小中学校では、こうした子どもたちの学習支援が課題となっています。そのような中で、日本語のネイティブ話者にもまた、「かんたんな日本語」の習得が必要であるとの議論も現れています。

 これらは現在まで別々の問題として論じられてきました。しかし、外国語としての英語や、学習の基盤としての日本語、そして継承語としての移民の母語の習得の問題は、いずれもバイリンガリズムの達成にかかわる問題で、そこには教育の技術論だけでなく、バイリンガリズムに対する表象が密接に関わってきます。

 スイスの心理言語学者フランソワ・グロジャンによれば、「バイリンガリズムを励ます学校」と「バイリンガリズムを否定する学校」がありますが、学校がバイリンガリルの子どもに対して取る態度には、その社会が言語や文化の多様性に対して持つ表象が反映されます。言語や文化の多様性に対する見方には、どのような見方がありうるのでしょうか。そして、どのような方向へと進むことが望ましいのでしょうか。

 この国際研究集会では、こうした問題をフランス、カナダ、日本の事例から検討し、バイリンガリズム達成に関する共通の視点と同時に、言語や文化の多様性に対する複数の視点を確認しながら、議論を深めることを目的とします。

プログラム
    9:30 受付
10:00 – 10:10 代表者あいさつ 西山教行(京都大学)
10:10 – 10:30 導入「『バイリンガルの世界へようこそ』:フランソワ・グロジャンの仕事から」大山万容(立命館大学)
パネル1  子どもとしてやってきた移民の経験
10:30 – 11:15
報告1:エラティアナ・ラザフィ (ニューカレドニア大学)
「複数回の移住(カナダ,フランス,ニューカレドニア)経験からみた学校の多言語主義」 指定討論者:小松祐子(お茶の水女子大)
11:15 – 12:00
報告 2:オチャンテ・村井・ロサ・メルセデス(奈良学園大学)
「移民1.5世代、2世代の日本語習得と公立学校での学習—日系ブラジル・ペルーの子どもを事例として—」 指定討論者:エラティアナ・ラザフィ(ニューカレドニア大学)
パネル2  移民の子どもの言語学習:メカニズムと支援
12:00 – 12:45
報告3:ジェレミー・ソヴァージュ(モンペリエ大学) 
「移民の子どもの第二言語としてのフランス語習得について―幼児学校での緘黙を予防する」 指定討論者:オチャンテ・村井・ロサ・メルセデス
12:45 – 14:00 (昼食)
14:00 – 14:45
報告4:浜田麻里(京都教育大学)
「日本における外国人児童生徒等への教育と支援」 指定討論者:ナタリー・オジェ
パネル3  バイリンガリズムを励ます学校
14:45 – 15:00 導入「複言語教育について」大木 充(京都大学)
15:00 – 15:45 
報告5:ナタリー・オジェ(モンペリエ第3大学)
「フランスにおける移民の子どもの受け入れについて−フランスの学校における言語の表象と実践」指定討論者:浜田麻里
15:45 – 16:15 休憩
16:15 – 17:00
報告6:清田淳子
「日本の公立中学校における母語を活用した学習支援」
指定討論者:ジェレミー・ソヴァージュ
17:00 – 17:45
パネル4  全体討論
ナタリー・オジェ,
ジェレミー・ソヴァージュ,
エラティアナ・ラザフィ
浜田麻里
司会:西山教行
17:45 – 18:00 まとめ:清田淳子

18:30から
懇親会(学内GARDEN TERRACE LION,3500円,要予約)

主催:以下の科研費プロジェクトによる共催
「『ヨーロッパ言語共通参照枠』に関する批判的言説の学説史的考察」(西山教行18H00688)、「言語少数派の子どもを対象とする遠隔型の「母語による学習支援」の開発」(清田淳子18K00700)、「「言語への目覚め活動」の小学校用教材開発および教員養成方法の研究」(大山万容18K12476)